姫始め
季谷冬桜子
江戸時代、大晦日。 簪(かんざし)職人の青年・佐助(さすけ)は、同じ職場の親方に連れられて、遊郭で飲んでいた。 大晦日に遊郭で遊女と遊ぶことに、躊躇う真面目な佐助であったが、ふたりの部屋に来た遊女・雛菊(ひなぎく)の姿を見て驚愕する。 雛菊は、以前佐助が勤めていて潰れた簪屋の1人娘と瓜二つであった。 親方にふたりで過ごすように仕向けられ、雛菊と個室でふたりになってしまった佐助は、彼女の秘密を知るーー。
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