「落人伝説」のある街に赴任してきた不動産営業マンの藤墳は、丘の上で不思議な青年・破金に出会う。
破金は、かつて「蘇芳」という一族に追われこの地に逃げてきた氏族の末裔で、今でも「蘇芳」を恐れて生きている。
いつかこの街にくる「蘇芳」を破る(=殺す)ために育てられたのが破金だという。
藤墳は、伝承に囚われて次第に疲弊していく破金に惹かれ、救いたいと思うようになるが、破金は藤墳が「蘇芳」ではないかと疑いを持ち―――?
※この作品は単行本版『蘇芳を待つひと』に収録されています。重複購入にご注意ください。
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