口うるさい親元を飛び出し、麻生が恋人の敦彦と同棲し始めてはや2年。
おおざっぱな麻生と細かいことまで気がきく優しい敦彦。
お互い持っていない部分に惹かれ合い付き合い始めたはずの2人だが、
いつしか些細なことでケンカばかりして、すれ違いの日々を送るようになっていた。
そんな2人をいつも中和してくれたのは、飼っていたハムスターのテン。
2人ともテンがいるから、この家に帰って来くると言っても過言ではなかった。
ところがある日、麻生が仕事から帰宅すると、テンが見当たらない。
檻から脱走していなくなってしまった!
倦怠期の2人を唯一、繋ぎとめていた存在のテンがいなくなり、
麻生と敦彦の同棲生活は、もはや風前の灯火…。
さらに、追い討ちをかけるかのように、敦彦の留守中に見知らぬ女が訪ねてきて…!?
麻生と敦彦の「晩餐シリーズ」2編の他、「男と女」「ガラス壜の中の真珠」の全4編を収録した恋愛短編集!
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