ナオミ・レモンの描く女の子たちは挑発する。
エレガントに、セクシーに、どこか戸惑いを見せながら、なにか漠然とした不安を抱えながら、でも毅然として挑発する。
ナオミ・レモンの女の子たちは、夢と現実の間に架かる浮橋の上に危うく住まう。
エロティックなほどに危険に住まう。
この画集では、そんな女の子たちのさまざまな表情が、華やかに切なく咲き乱れ、夢幻の陶酔にわたしたちを導いてくれる。
女の子たちは2000年代初頭にそのオリジナルが描かれているが、この間に私たちを通り過ぎた時間により美しく研ぎ澄まされ、今最高の輝きを放っている。
原石が磨かれて美しさが解き放たれるように……。
この最高の輝きの世界に入り、エロティシズムの戯れと、夢幻の、至福のひと時におぼれていただきたい。
※本書は2006年に刊行された『Wonders Don’t Care ナオミ・レモン作品集』(扶桑社刊)に対し、ナオミ・レモンが現時点のリアリティに基づいて再構成し、新たな作品としてよみがえらせたものです。ただし、同書の巻末に入っていた、安野モヨコ先生との対談などはそのままの形で掲載されています。
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