知らない僕ら
カムロコレアキ
名前も知らない人と、セックスをした。 それはゆきずりの、一度きりの夜のはずだった。 なのに彼の残した熱が、俺の身体に甘い疼きを呼び起こす。 ――忘れられない。 思いもかけない場所で再会した彼は、医者だった。 クールな顔で、あの夜のことには一言も触れず、俺の手をとる彼。 ねえ、その熱に身体を震わせるのは…俺だけ? 雨の夜。静に始まる、運命の恋。 大人同士の恋が切ない、カムロコレアキ作品集。
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