「この人、痴漢です!」
通勤途中の柿山健志(33)はその日、身に覚えのない容疑で、駅員たちに羽交い締めにされてしまう。
家庭のある健志はデッチ上げの冤罪だと訴え、テレビで見た対応マニュアルを思い出し…必死の抵抗を試みる。
――この国では一言で、一人の男を陥れることができるのだ…。
憤慨した健志だったが、自分を犯人呼ばわりする女・佐藤遥(27)の瞳の中に、
計らずも15年前のあの事件を見つけるのであった…。
冤罪が生んだ負の連鎖は、男と女の運命を動かしていく――
※この作品は「冤罪」(1)~(7)の合本版です。
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