病気の娘に父が買ってきた美しい人形。人形店の主人は言った。決して《人》として扱わないこと…中に何が入るかわからないから…。ひとり部屋にこもりっきりの杏樹は、その人形に花喃(かなん)と名付け、可愛がるようになった。それからしばらくの後、不思議なことに花喃は杏樹と話せるようになっていた。花喃は杏樹が話せと願ったからというが……。表題作の他、車で海へと向かうカップル。トンネルを抜けると身体が入れ替わっていた!?「終わりかけの海」、世継ぎの綾千代を守る一族の悲しき運命を描いた「永劫輪廻」も同時収録。東里桐子先生がお贈りするちょっと不思議なミステリー&ホラー短編集!!
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