アンコールをきみと紡ぐまで

アンコールをきみと紡ぐまで

小川春

「俺、大人になったでしょ」

人気アイドルデュオ・エデンのメンバーとして活躍する涼は、“憧れ”の元トップアイドル・響の背中をずっと追い続けていた。
そんな響の弟で新人アイドルの奏汰は、デビュー前から切磋琢磨してきた弟のような存在。
家族のように近しい関係でありながら、先輩としても優しく見守っていた、はずだった。
「好き――。ずっとこうしたかった」
突然の告白に、誤魔化すことのできない熱い口づけ。ずっと近くにいたのに、知らない声、知らない顔…。
獣のように触れる指先を、涼は咄嗟に拒絶する。
「兄ちゃんのことが、好きだから?」

穏やかだった二人の時間が動き出す。変わり続ける世界の中で探す、二人だけの愛のカタチ――。

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